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山岳部同窓会会長・21G 卯之原 文康

 1950年に山岳部が創部されてから今年で64年目になります。
 大菩薩ヒュッテが建設された1956年頃にはクラブとしての組織も固まり、部員数は50名を超え、体育クラブの中でも最高の予算を獲得していたと聞きます。

 また、1957年に創刊された部報「さるおがせ」を読むと、当時は8泊9日の南アルプス縦走登山など、大学生並みの登山活動をしており、当時の部員の山に対する熱き想いが伝わってきます。
 そんな輝かしい伝統ある山岳部でしたが1980年代以降、登山をする若者の減少や教育環境の変化などで、廃部の危機や大菩薩ヒュッテ存続の危機に面したことがありました。

 大菩薩ヒュッテの存続については本誌「大菩薩ヒュッテと山岳部同窓会」の中に書かれているように山岳部のOB・OGが結集することによって乗り越えましたが、部員数減少による廃部の危機については顧問の先生と部員の熱意に頼るしかなく、毎年新入部員の入部を祈るような気持ちで見守っていました。

 因みに私が会長に就任した前年の2007年には部員が1名しかいませんでした。
 その後、顧問の先生と部員による入部勧誘努力が次第に成果を上げて現在では11名を数えるまでになりました。今後とも顧問の先生や部員との交流・支援を深め、温かく見守っていきたいと思います。

 元来、山岳部同窓会(OB会)の役割はお世話になった母校への協力・支援、そして現役部員への支援、さらにはOB・OG相互の交流と親睦などであります。
 今まで大菩薩ヒュッテの維持・管理を通じてこれらの役割を多少は果たせてきたかと思いますが、山岳部同窓会役員の高齢化や部員数の減少化などを考えたときに山岳部同窓会も山岳部も手をたずさえてお互いの存続のために一歩前に踏み出す時が来てるかと思います。

 今回、創刊された「やまね通信」が大菩薩ヒュッテと並ぶ2本目の心柱になることを願って止みません。